はじめに
スマホによる確定申告について以前から国税庁が予告していましたが、2018年度分の確定申告より申告できることが決まりました。
ここではスマホを使って最速で確定申告したい方のために、スマホで確定申告できるのかどうか、流れや注意点についてもお教えします。
スマホで確定申告=電子申告(e-Tax)
そもそも、スマホで確定申告するには電子申告(e-Tax)で提出することが前提です。
そのため、あらかじめマイナンバーカードを取得し、その情報をICカードリーダーなどで読み取る必要があります。
ICカードリーダーって、価格は千円程度なのですが・・この使い道以外に使うことがないのが難点なんです。
さらに、これまではマイナンバーカードそのものを未だに取得していない方がほとんどだったため、電子申告のハードルが高く敬遠する人が多かったようです。
そんなに面倒なら、パソコンで確定申告書を作りプリントアウトして直接税務署に持って行くか郵送した方がいいのでは?と思う方がいるのも当然でした。
それが、今回の確定申告より一部のスマホをICカードリーダーの代わりにして電子申告できるようになったのです。
さらに、マイナンバーカードやICカードリーダーなどを持っていなくても、身分証明書を持って税務署でIDとパスワードを発行してもらうことで電子申告が可能となりました。
つまり、スマホで確定申告するに当たり、ずいぶんとハードルが下がったということですね。
ただ、全ての人がスマホで電子申請できるわけではないことも覚えておきましょう。
どのような方が対象なのかは後でご説明いたします。
・e-Taxで確定申告する方法についてはこちらもご参照くださいね
-
確定申告が楽になるe-Taxとは?【メリットと始めるのに必要なこと】
続きを見る
スマホで確定申告するための準備
さて、上でも書きましたがスマホで確定申告するためには前もって税務署でIDとパスワードを発行してもらわなくてはなりません。
これらは最寄りの税務署でしかもらえませんので、本人確認書類を持って行き発行してもらいましょう。
ちなみに、確定申告を電子申告で行うことの最大のメリットは書類を持って行ったり郵送する手間が省けるほか、さまざまな書類を添付しなくていいことです。
さらに、電子申告で確定申告した方が他の方法より還付金の振り込みが早くなるのもメリットです。
スマホで確定申告する前に揃えておく書類
必要な書類には以下の様なものがあります。
・源泉徴収票
・医療控除を受けるための書類
・マイナンバー
・寄付金控除関連書類
・還付金を振り込んでもらう口座
・ID、パスワードの届け出完了通知
なお、医療費控除を受ける場合には、医療費控除かセルフメディケーション税制を受けるのかを国税庁の確定申告作成コーナーで計算することが可能です。
計算する前に、年間に支払った医療費の合計額や医薬品などを購入した金額などをあらかじめ計算しておきましょう。
病院や薬局ごとにまとめておくと後で楽ですよ。
スマホで確定申告する際の注意点
申告書の控えを保存しておきましょう
さて、スマホで確定申告する際の注意点はと言うと、
送信データの控えはPDF保存などできちんと保管しておきましょう。
電子申告で申請すると書類の添付はいらないものの、ご自分できちんと保管しておく必要があります。
スマホでの確定申告は暫定的かも
そもそも、前回までの確定申告ではe-taxで申告する際マイナンバー方式しかなかったので、マイナンバーは必須でした。
つまり、国税庁は基本的にマイナンバー方式を推奨しているため、このような措置は暫定的かもしれないことを理解しておきましょう。
ただ、確定申告でマイナンバーの提出を行っている方は何も気にする必要はなさそうです。
確定申告できるものが限られている
今回の確定申告よりスマホで確定申告ができるようになったと言っても、かなり限定的なので以下の点に注意してください。
・対象は2018年度分のみです。
・お給料をもらっている先が1ヶ所だけの人に限られており、別途事業所得や不動産所得などがある方は不可
・年末調整が終わっていない、例えば年度の途中で退職したり年末調整の修正がある場合など
・寄付金控除、医療費控除の手続きしか申告することができない
上記の様に、やや限定的ではあるものの
実際にお給料を1カ所からもらい、確定申告の際に医療費控除やふるさと控除の申請しかしない方はかなり多いはずです。
そういった人にとってはスマホで確定申告できるのはありがたいのではないでしょうか?
スマホで確定申告する流れ
確定申告をスマホで作成し申告する流れは次の通りです。
- 「マイナンバー方式」か「ID・パスワード方式」かのいずれかを選び準備しておく。
- スマホで確定申告書類を作る
- e-taxを使って送信し申請する
確定申告はクラウド会計ソフトを使うと便利です。
まとめ
2019年の確定申告からスマホで気軽に確定申告することが可能となりました。
現代の日本で確定申告が電子化するのは当然と言えば当然の流れです。
ただ、IDとパスワードの発行が必要なので、前もって時間がある時にもよりの税務署で発行してもらいましょう。
スマホでの確定申告はマイナンバー制度が深く関わってくるので、しっかりと理解した上で確定申告を行っていただきたいです!