はじめに
そろそろ確定申告の準備を始めている方もおられるでしょう。
この確定申告、白色申告と青色申告があることをご存知でしょうか?
ここではそんな二つの申告方法のうち「白色申告」について詳しくご紹介します。
今年の確定申告を白色申告で行おうとお考えの方はぜひご参考になさってみてください。
白色申告とは
そもそも白色申告とは確定申告の種類の一つで、先に申しましたとおり、もう一つの方法に青色申告があります。
青色申告にはさまざまな税法上の特典があり、こちらの方法で申告する人が多いものの、手間がかかる、記帳の知識がない…などの理由から白色申告を選ぶ人も多いです。
この白色申告で確定申告を行う場合、青色申告の様にわざわざ申し出なくても構いません。
※国税庁HP「白色申告者の記帳・記録保存制度」も参考にしてください。
※「青色申告」については以下の記事で説明しています。 続きを見る
これを読めば青色申告のすべてがわかる【確定申告完全ガイド】
白色申告の計算方法
この白色申告の計算方法は年間の売り上げから経費を差し引いた金額となり、これを事業所得と呼んでいます。
つまり、算出したこの事業所得に応じた税金を支払うものです。
年間の売上 − 必要経費 = 事業所得
白色申告は、この事業所得に応じて税金を払う、という非常にシンプルな申告なのです。
白色申告のメリット
では、白色申告のメリットについて具体的に解説していきます。
帳簿がつけやすい
白色申告の最大のメリットは帳簿がつけやすいという点です。
白色申告する際、帳簿が5つ必要になります。
現金出納帳
買掛帳
売掛帳
経費帳
固定資産台帳
白色申告は単式簿記なので、経理や簿記の知識がない人でも簡単に帳簿付けができるのが特徴です。
ただ、帳簿つけを正確に行うために、領収書などの保管をきっちりしておくことが大切です。
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事前に申請しなくていい
また、白色申告は事前に申請する必要がないため、青色申告を選ばないと自動的に白色申告になります。
青色申告の場合前もって「青色申告承認申請書」という書類を提出しなければならにため、これを出さないと白色申告とみなされます。
簡単に税務申告できる
青色申告に比べ、白色申告の場合税務申告を行う際の書類の数が少ないです。
必要な書類は収支内訳書と確定申告書Bで、このうち収支内訳書の方は裏表となっており、作成しやすいのが特徴です。
また、青色申告の場合貸借対照表や損益計算書が必要ですが、白色申告の場合必要ありません。
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白色申告の帳簿のつけ方
以前は白色申告で所得が300万円以下の方は帳簿つけは義務付けられていませんでしたが、2014年より白色申告の方全てに帳簿への記帳、記録の保存が義務付けられました。
つまり、現在青色申告、白色申告に関わらず全ての個人事業主の方は帳簿を付けなければならなくなりました。
1月1日~12月31日までの年間の売り上げや経費を帳簿につけていきますが、毎日きちんと帳簿をつけていないと、確定申告の時期になって慌てることになるため注意しましょう。
なお、帳簿つけは手書きでも全く問題ないですが、手書きだと毎日非常に労力がいるので会計ソフトを使うと便利です。
最近さまざまな会計ソフトが売られており、ただ取引内容を入力すれば自動的に確定申告書の書類が作れるようになっているものがほとんどです。
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白色申告に必要なもの
白色申告に必要な書類は以下の3点です。
確定申告書B
収支内訳書
確定申告書に添付する控除関係書類
確定申告書に添付する控除関係書類については医療保険や生命保険に加入していたり、住宅ローンを組んでいたりする場合は控除対象になるため用意しておきましょう。
加入している生命保険会社や住宅ローンを返済している金融機関から送られてくるため、きちんと保管しておくようにします。
ただ、問題となるのが確定申告書Bと収支内訳書で、書類自体は国税庁のホームページからダウンロードが可能ですが、書類を作成するのに帳簿への記帳がないとできません。
まとめ
白色申告について細かくご説明しましたが、いかがだったでしょうか?
白色申告を行うこと自体そんなに難しいことではありません。
ただ、日ごろからきちんと帳簿つけを行っていないと、確定申告の時期になって慌てなくてはなりません。
ましてや記帳の経験が全くない方にとっては非常に荷が重い作業です。
ただ、記帳の仕方は商工会議所や税務署などで無料で行われていますので、お近くで探してみるといいですね。
さらに、簡単に記帳作業のできる会計ソフトを使うのも便利ですよ。
数字を入れれば自動的に確定申告の準備ができるので、時間と手間が大幅に削減できます。
また、おすすめなのは白色申告がうまくいったら、翌年は青色申告にチャレンジすること。
手間は増えるものの帳簿をつけるという点では同じです。
でも、青色申告にすれば大幅な節税効果が見込めます。
ぜひ、青色申告を行う準備として白色申告にチャレンジしてみてくださいね!