はじめに
もうすぐ確定申告の時期がやってきますが、今年の確定申告の準備は進んでいますか?
この確定申告を行う際に必要な書類に源泉徴収票があります。
この源泉徴収票はどういう書類なのか、なぜ確定申告の際に必要なのかということを正しく理解されていない方が意外と多いです。
ここでは、そんな源泉徴収票が確定申告の際に必要な理由や、紛失してしまった場合どうすればいいのかについてもお教えします。
源泉徴収票とは
そもそも、給料を支払う側が従業員の給料から所得税を天引きすることを源泉徴収と言い、その金額を記載したものが源泉徴収票になります。
用紙はA6の小さな紙で給与や所得税、社会保険料などの金額が書かれており、会社が年末調整を行った時に提出した内容がこの源泉徴収票に反映されているはずです。
確定申告で源泉徴収票が必要な理由
では、確定申告の際どうしてこの源泉徴収票が必要なのでしょうか?
そもそも源泉徴収票とは確定申告書に書かれた金額が給与所得として適正かどうか証明するための書類です。
たとえば、会社員の方で副業や他に収入がある場合などに確定申告をするでしょうが、そういった場合に源泉徴収票でそれぞれの収入の合計を算出し、税務署に申告しなければなりません。
そのためにも、源泉徴収票がないとそれぞれの収入額を証明することができません。
ほかに、医療費控除を受けるため確定申告を行う場合もこの源泉徴収票が必要になり、給与所得控除後の額から医療費を控除した金額が正しいかどうかを証明するため添付する必要があります。
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確定申告時の源泉徴収票の使い方
源泉徴収票に書かれている源泉徴収税額とは支払うべき所得税のことで、国税庁の源泉徴収税額表から計算ができます。
なお、確定申告を行う場合この源泉徴収税額を確定申告書に転記する必要があるので、きちんと理解した上で書き写しましょう。
源泉徴収票の支払い金額を収入金額等給与の欄に、給与所得控除後の金額を所得金額給与の欄へと書き写します。
さらに、源泉徴収票に記載されている生命保険料や社会保険料などを確定申告書に書いていき、最終的に確定申告書の所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額の欄に源泉徴収税額転記すればいいだけです。
源泉徴収票を紛失したら
では、この大切な書類を紛失してしまった場合、どうすればいいのでしょうか?
また、勤務先からもらえない場合にどう対処すればいいのでしょう。
会社の担当部署に相談する
まず、源泉徴収票をなくしてしまっても慌てず、会社の経理部や総務部の担当者に相談しましょう。
そうすれば、ほとんどの場合再発行してくれるはずです。
会社のシステムによって再発行までにかかる時間はさまざまですが、急いでいる場合はそれを伝えるとスムーズに発行してもらえる場合が多いです。
源泉徴収票不交付の届け出申請をする
もし、あなたの勤務先が源泉徴収票を請求しても発行してくれない場合、所得税法違反に当たるため、請求から1か月過ぎても対応してくれない場合、勤務先に労働基準監督署や税務署に伝えると言えばすぐに対応してくれるはずです。
それでも対応してもらえない場合、源泉徴収票不交付の届け出申請をするという方法があります。
お住まいの管轄の税務署に届け出をしておけば、税務署が勤務先へ行政指導を行ってくれるはずですよ。
給与明細で代わりができる場合も
勤務していた会社が倒産しすでになくなっているなど、源泉徴収票不交付の届け出申請をしても発行してもらえない場合、給与明細でも代わりができる場合もあるようです。
可能かどうか税務署に相談してみましょう。
こういった事態を想定し、毎月もらう給与明細は最低でも1年間保管しておくことが大切です。
源泉徴収票に関する注意点
源泉徴収票は給与所得や税金などの支払い金額を証明してくれる重要な書類というのと同時に、確定申告の際に必要であるということがお分かりいただけたかと思います。
なお、次のことに注意しておきましょう。
源泉徴収票の金額が正しいかどうか、中途退職者の場合、退職後1か月以内に発行されているかどうか、という点です。
分かりやすいのが支払い金額の欄で、ここには給与と賞与の合計が書かれており、あなたの年収ということになります。
ご自分の年収がいくらかは把握していると思いますので、まずはここだけでもチェックしておきましょう。
まとめ
確定申告の際に源泉徴収票が必要な理由や、紛失した時どうすればいいのかなどをご紹介しました。
A6の小さな紙に書かれた源泉徴収票。
あなたにとってさまざまな証明をしてくれ、確定申告の際に必ず必要な書類ですので、なくしてしまわないようきちんと保管しておいてくださいね!
ここでご紹介した知識があなたが今年の確定申告を行う際のお役にたてば幸いです!